FP1級過去問、今は解なしになってる問題シリーズ-2019年9月試験学科基礎問31-

FP1級過去問、今は解なしになってる問題シリーズ-2019年9月試験学科基礎問31

先日、FP1級を独学していて過去問を解く際の留意点 の記事の中で、過去問時点と現在とのあいだで制度改正があり、過去問時の正答が正答ではなくなっている、という例を取り上げました。今回その2です。

2019年9月試験の学科基礎問31 消費税の問題です。
4)に法人で消費税の申告期限の延長の申請をすることが出来るかどうか、という選択肢がありました。
この選択肢が不適切なもの(出来ると記述されていたが(当時は)出来ない)であり、不適切なものを選ぶ問題だったため、4)が正解でした。

が、2021年3月末日以後に終了する各事業年度の末日の属する課税期間から、消費税についても法人税の申告期限延長をしていれば、それに合わせての申告期限の延長が認められています。消費税の課税期間を通常通り1年としているのであれば、2020年4月1日開始の事業年度から適用開始です。

したがって、現時点(2022年度)では、当該選択肢は不適切なものではないものとなります。そのため、この設問は現時点では「解なし」となります。

問題作成時に、税制改正の話が、うっすらとはあったかもしれませんが、令和2(2020)年税制改正ですから、公になったのは2019年の年末です(与党税制改正大綱)。

ちなみに、TACの問題集では特にこの問題は収録されていませんでいた。また、FP1級過去問解説の当該問題解説でも特にフォローはされていません。

以上、ご留意ください。