FP1級は金融機関勤務者向け試験である

FP1級は金融機関勤務者向け試験である

毎日ボチボチFP1級の勉強をしていっていますが、まず初めにやったことが、直近の試験問題(2022年5月試験)をとりあえず解いてみることでした。学科はともかく、応用はひどい有様で、さすがにFP2級のようにはいかないなと思いました。と同時に、初めてFP1級で出題される問題を見て、こんなことを1級では問われるのかと多少の意外感を持った驚きを覚えました。

というのも、およそ個人相手では出てこない論点であろう、法人税の所得計算や、非上場株式の株価算定が応用の問題としてバッチリ出題されていたからです。
いうまでもなく、FPとはファイナンシャルプランナーの略で、想定されるのは個人向けの業務です。個人向けの相談で法人税の所得計算や非上場株式の株価算定なんてものは、まず出てこないでしょう。それがなぜか中心的に出題されています。

なぜなのかと訝しみましたが、FP1級の実施主体がきんざい(一般社団法人 金融財政事情研究会)であることを考えると合点がいきます。きんざいは、金融財政政策および金融機関経営に関する情報の収集・発信、調査研究と経済金融知識の普及・啓蒙を目的としています。要は金融機関のための組織です。

金融機関に勤務していれば、法人税の申告書についてや、非上場株式の算定といったことは、求められる知識・技量といっていいでしょう。であれば、金融機関勤務者向けに必要な知識はどんなものがあるかとなると、あのような出題は範囲となったのでしょう。

ということで、何の予備知識のないつい1~2ヵ月前は、てっきりFP1級は個人向け金融相談のエキスパートかと思っていましたが、そこまで個人に特化したものでもなく、金融機関勤務者向け必要知識検定といった意味合いで捉えた方が良いなと思うに至りました。どちらにしても、自分にとっては取り組む意義はあるので、ボチボチやっていきますが。